七草粥とは？いつ食べる？意味とレシピも紹介｜一年の無病息災を願う日本の風習
お正月が終わってホッと一息つく頃、「七草粥（ななくさがゆ）」を食べるという風習を耳にしたことがある人も多いでしょう。 「いつ食べるの？」「なぜ七草なの？」「どうやって作るの？」といった疑問に答えるべく、本記事では七草粥の由来や意味、定番レシピまでわかりやすく紹介します。
七草粥とは？
七草粥とは、春の七草を使って作るお粥のこと。1月7日の朝に食べるのが日本の伝統的な風習です。
お正月にごちそうをたくさん食べて疲れた胃をいたわり、同時に一年の無病息災を祈る意味があります。
七草粥はいつ食べる？なぜ1月7日？
七草粥は、毎年1月7日の朝に食べるのが一般的です。これは「人日（じんじつ）の節句」と呼ばれる五節句のひとつにあたり、古来より邪気を払い、健康を祈る日とされてきました。
また、七草の青菜には冬に不足しがちな栄養素が含まれており、体の調子を整えるためにも理にかなった習慣なのです。
春の七草とは？
七草粥に入れる「春の七草」は以下の7つの野草・野菜です。
| 名称 | 読み方 | 意味・由来 |
|---|---|---|
| 芹 | せり | 競り勝つ（勝負運） |
| 薺 | なずな | 「撫でて汚れを取る」＝邪気払い |
| 御形 | ごぎょう | 仏の体を表す＝無病息災 |
| 繁縷 | はこべら | 繁栄がはびこる（子孫繁栄） |
| 仏の座 | ほとけのざ | 仏の座＝安心・平穏 |
| 菘（すずな） | すずな | かぶ＝神様の供え物 |
| 蘿蔔（すずしろ） | すずしろ | 大根＝潔白・健康の象徴 |
地域や時代によって多少の違いはありますが、これらを細かく刻んでお粥に入れて食べるのが一般的です。
七草粥の簡単レシピ（2〜3人分）
材料：
- お米…1/2合（炊いたごはんでもOK）
- 水…約500ml〜600ml（お粥のかたさで調整）
- 七草セット（スーパーなどで1月になると販売）
- 塩…少々
※生の七草が手に入らない場合は、冷凍やフリーズドライ、代用品（小松菜・大根葉など）でもOKです。
作り方：
- お米を洗い、たっぷりの水で弱火でコトコト炊く（炊いたご飯からでも可）
- 七草はさっと湯通ししてアクを抜き、細かく刻む
- お粥がやわらかくなったら七草を加え、さらに2〜3分煮る
- 味を見て塩を少々加えて完成！
※卵を加えたり、鶏ガラスープでアレンジする現代風レシピも人気です。
七草粥の由来と歴史
七草粥の風習は、平安時代から伝わる宮中行事がルーツとされています。中国の「人日節（1月7日）」と、日本古来の「若菜摘み」が融合して生まれたとされ、江戸時代に庶民にも広まりました。
七草にはそれぞれ縁起の良い意味が込められており、自然の恵みと健康を願う心が今も息づいています。
七草粥を食べる意味は？なぜ今も受け継がれているのか
1月7日という日付は、お正月の終わり＝一区切りをつける日としても意味があります。
七草粥には以下のような願いが込められています：
- お正月の暴飲暴食から胃腸を休ませる
- 新年の健康を祈願する
- 青菜を食べて栄養を取り入れる
- 家族の健康や子どもの成長を願う
特に家族で囲んで食べる七草粥は、昔ながらの温かな風景として見直されつつあります。
忙しい人向け｜七草粥をもっと気軽に楽しむ方法
- スーパーの「七草セット」を活用（1月上旬に販売）
- フリーズドライの七草粥の素をストック
- 冷凍ごはん＋小松菜・大根葉などで代用アレンジ
- 味噌や中華スープをベースにするなど、味変も◎
形式にとらわれすぎず、「無病息災を願う心」を大切にすることが一番です。
まとめ｜七草粥は新しい年への健康祈願と、生活のリズムを整える知恵
七草粥は、ただの「行事食」ではなく、日本の自然観・健康観・家族のつながりを感じさせてくれる伝統文化のひとつです。
忙しい日常の中でも、少し立ち止まって一碗の粥を味わう。その時間が、心と体のリセットになるかもしれません。
ぜひ今年の1月7日、七草粥を取り入れてみてはいかがでしょうか。
written by
ブルズHQ編集部